正直に言うと、家計が黒字になるまでにはかなり時間がかかった。
5年ほど前、家計が一番苦しかった時期がある。夫が仕事で使うトラックのローンが毎月4万円。年に一回20〜25万円の車検。任意保険も別途かかる。ざっと計算すると年間80万円近くがトラック関連で飛んでいた。
その頃、私はまだパートに出ていなかった。夫の収入も今より100万円ほど少なかった。当然、赤字だった。貯金は全然できない。唯一、児童手当だけは少しずつ貯めていたけれど、事業を始める時にその児童手当を生活費に充てた時期もあった。
祖父母から相続した遺産を車検代に突っ込む、という生活もあった。それがたまらなく嫌だった。なぜこんな苦しい状況を続けているんだろう、という疑問がずっとあった。
3年ほど悩んで、夫にトラックの売却を打診した。話し合いもしたし、喧嘩もした。でも最終的には売るという結論になった。残債に対して20万円を手出しする形での売却だったけど、それでもあの選択は正しかったと今でも思っている。
売却後、目に見えて毎月4万円が家計から消えなくなった。さらに車検代・保険代も不要になったので、実際にはもう少し楽になったはずだ。あの苦しさから解放されたことの方が、金額以上に大きかった。
トラック売却から少し後、子どもが成長してきたタイミングでパートを始めた。毎月安定して食費を賄えるくらいの収入が入ってくるというだけで、心が安定した。頑張れると思えた。もともと働くのは嫌じゃなかったし、むしろ働けるなら働きたかった。外で働けるようになって、我慢しなくていい部分が増えた。精神的にもすごく良かった。
黒字になってきたところで、さらに固定費を見直した。保険の解約、スマホプランの変更、ネット回線の見直し。サブスクも見直した。生協の宅配も解約した。便利だったけど、使わないものまで届いてしまっていた。やめてみると意外となんとかなった。一つひとつは小さくても、積み重なると毎月の支出が大きく変わった。
家計を黒字にするための近道はなかった。トラックの売却という大きな決断、パートを始めるという行動、固定費を一つずつ削る地道な作業。この3つが重なって今がある。どれか一つでも欠けていたら、今も苦しいままだったかもしれない。

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